【ガンプロ】かつての敵が今日からタッグ——和田拓也&前口太尊が王座戴冠!襲来したPRIDE伝説とONE戦士
【ガンプロ】かつての敵が今日からタッグ——和田拓也&前口太尊が王座戴冠!襲来したPRIDE伝説とONE戦士
4月29日後楽園、ガンバレ☆プロレス13周年記念大会のセミファイナル、SOG世界タッグ選手権。和田拓也&前口太尊組がタッチャブル(今成夢人&冨永真一郎)から第6代王者組のベルトを奪取した。13分46秒、和田のアサルトポイントで今成から3カウント。
ベルトを巻けなかった初代王者、3年越しの戴冠
前口太尊にとって、このベルトには特別な事情がある。
時間を3年前に巻き戻す。2023年5月5日後楽園、佐藤光留と組む「パンチドランカーズ」として初代SOG世界タッグ王者になった前口だが、当時はベルトの製作が間に合っていなかった。発注先業者からの納品遅れである。そして現物が手元に届く前の同年7月9日大田区で、勝村周一朗&和田組に敗れて陥落。
初代王者のベルトを、初代王者が一度も巻いたことがない——プロレス史でもなかなか聞かない事態が起きていた。
その3年越しの忘れ物を、今夜取り返した。
「夢にも思ってなかったですね。3年前、俺が初代王者になったとき、ベルトがなくて。自分はこれからこのベルトを持って、他団体に乗り込んだりとか、もっとこのベルトの価値を高めたい」(前口)
"敵だった男"とのタッグ
特筆すべきは、その3年前に前口を陥落させた相手が、今夜パートナーになっていた和田拓也だという事実。
格闘技歴で見れば前口はキックボクシングのJ-NETWORKライト級王者、和田は元キング・オブ・パンクラシスト(ウェルター級)。プロレスのリングでは何度も激しく当たってきた間柄である。その2人が並んでベルトを掲げたのだから、前口がマイクで言った言葉が真っすぐ刺さる。
「和田さん、今まで敵ばっかだったけど組んでくれてありがとうございました」
がっちり握手——ところがここで終わらないのがガンプロというリングの面白さ。
リング上に新たな脅威:小路晃&関根"シュレック"秀樹
握手の余韻に浸る暇もなく、リングインしてきた2人がいる。この日の第4試合で鈴木みのる&勝村周一朗組を撃破したばかりの小路晃と関根"シュレック"秀樹だ。挑戦アピールに、新王者組は即座に「やってやるよ」と応戦。
挑戦者組の格闘技歴も濃い。小路晃は初期PRIDEのリングを支えた格闘家として知られる存在。関根"シュレック"秀樹はRIZINやONEといった国際的な舞台でも戦ってきたファイターで、世代的には小路の背中を追って格闘技に入った後輩にあたる。
つまり、王者組も挑戦者組も全員が格闘技経験者という、極めて異色のタイトル戦が組まれることになった。
「独立後、まさかMMAのメンバーと防衛戦するとは」
和田が試合後に漏らした一言が、状況を端的に表していた。
「ガンバレ☆プロレスが独立後にまさかMMAのメンバーと防衛戦するとは思わなかった」
ガンプロは2024年3月にサイバーファイト傘下から独立した。独立3年目に入った今、団体が描こうとしている方向性のひとつが、この格闘技色の強いタッグ戦線にあるのかもしれない。
「ようやくガンバレ☆プロレスで、青木(篤志)の必殺技のオブジェクトがここでやっと決まったから。一つの形として、やっとスタートしたかな。ガンプロ内で終わりたくない」(和田)
「キッチリ受けて立つし、やるからには勝たないと」(前口)
新王者組の次の戦い、そしてその先のベルトの行方。SOG世界タッグの主戦場が、にわかに格闘技畑の選手たちで沸騰している。